トゥールビヨンとは、重力の影響により誤差が生じてしまう機械式時計特有の弱点克服のため、時計自体がその誤差を修正する特殊機構のこと。
トゥールビヨン(tourbillon)はフランス語で「渦」を意味しています。
スイス生まれの天才時計職人・アブラアム=ルイ・ブレゲによって西暦1800年頃に発明されたと言われています。
永久カレンダーやミニッツリピーターと並び、数ある機械時計の特殊機構の中でも最も複雑とされる機構のひとつです。
多くの部品が必要となり、組み立てにも極めて高度な技術が必要とされるため、1000万円を越えるような高額品が当たり前になっています。
かつては「製造できる職人は世界で10人ほど」とも言われていましたが、近年では生産技術の向上などにより、量産され10万円程度で手に入る中国製のトゥールビヨンも登場しています。
【トゥールビヨンの魅力】
精度の正確さだけでなく、複雑な機械が時を刻む様子は眺めているだけでも楽しく、その見た目の美しさで多くの人を魅了しています。