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(88)時計の特殊機構 ミニッツリピーター

ミニッツリピーターとは、現在時刻を音で知らせる機構のこと。

ボタンやレバーを操作すると、時計内部に組み込まれた鐘とハンマーが音を出し、鐘の回数や音色によって分単位で時刻がわかります。

一般的に、大小2つずつの鐘とハンマーを備えていて、大きい鐘が「時」を、小さい鐘が「分」をあらわす音を出します。

電気や夜光塗料の無かった17世紀末、暗闇の中でも時刻が分かるようにと開発され、その後天才時計職人・ブレゲが小型化に成功、19世紀末には始めて腕時計に搭載されました。

指針が表示した時刻を、もう一度音によって知らせることからミニッツリピーター(Minute Repeater)と呼ばれています。

永久カレンダーやトゥールビヨンと並び、最も複雑とされる特殊機構のひとつで、1千万円を越えるような高額品も珍しくありません。

現代においては必ずしも必要な機能ではありませんが、美しい音色や遊び心を楽しむ、高級時計ならではの味わい深い機能と言えるでしょう。